メニエール病めまい外来
目次
メニエール病めまい外来
メニエール病の治療はご相談ください
激しいめまいや難聴に苦しむメニエール病。過去には、タッキー&翼の今井翼さん、ハイヒール・モモコさん、久保田利伸さん、ピンク・レディーの増田惠子などもこの病気に罹ったことが知られています。
メニエール病は難聴などの聴覚症状を伴うめまい発作を反復する病気で、病院だけの治療ではなかなか治らないケースが多々あります。
厚生省特定疾患メニエール病調査研究班によるメニエール病の疫学調査と症状調査では、メニエール病の経過年数は全体の約70%が4年以上という結果でした。そんな時に活用していただきたいのが鍼灸治療です。
鍼灸治療は、本来、体に備わっている自然治癒力を活性化し、メニエール病の原因となる部分に集中的に働きかけます。
もともと、病気の原因となる場所には薬の効果も届きにくいものです。鍼灸治療をすることで薬の効果も増幅し、抗ヒスタミン薬やステロイドなどの副作用も軽減することになります。現在、メニエール病でお悩みの患者さん、めまいの再発でお悩みの方は、病院での治療と併用でも構いません。今日から鍼灸治療をして今ある症状を改善し、めまいの再発を予防していきましょう。
メニエール病とは
メニエール病とは、グルグルまわるような激しい回転性のめまいと難聴・耳鳴り・耳閉感の4症状が同時に重なる症状を繰り返す内耳の疾患です。
一般的に、めまいがひどい症状についてメニエール病といわれることもありますが、めまいだけの場合はメニエール症候群という「めまい」だけの症状、病気だと思ってください。
(めまいだけの症状でも治療は対応できます。)
また、めまいが無く、難聴だけの場合もあります。メニエール病の聴覚症状は、めまい発作前に発現することが約60%、めまい発作とほぼ同時に発現することが約30%とされています。(メニエール病診療ガイドライン)
一般的に、難聴だけあらわれた場合、突発性難聴と診断されてしまうケースもあり、治療開始からめまいがあらわれることもあります。
メニエール病の障害部位
■内耳
メニエール病の症状があらわれる内耳とは、鼓膜の奥にある部分のことで、聞こえに関係する蝸牛(かぎゅう)と平衡感覚をつかさどる前庭(一般的には三半規管で知られている場所です)からできています。
■メニエール病の症状の原因、内リンパ
内耳は、内耳を形作る側頭骨で覆われていて、これを骨迷路と呼んでいます。そして、骨迷路の中に、蝸牛と前庭からなる内耳があり、膜迷路と呼んでいます。膜迷路の中はリンパ液で満たされていて、メニエール病を発症した時、炎反応として、このリンパ液が過剰に増え、膜迷路の中を圧迫するようになります。
リンパ液で圧迫されると、蝸牛や三半規管が圧迫されることで、聞こえや平衡感覚がうまく機能しなくなり、難聴やめまいといった症状があらわれるようになります。
当院でのメニエール病患者さんの回復傾向
激しいめまいはもう懲り懲り、抗めまい薬、抗ヒスタミン薬、ステロイドや、内耳循環改善薬、高圧酸素療法…
病院でいろんな治療をしたけれど、一向に良くならない!そんな悩みをお持ちではありませんか?
近年、家庭、職場など生活環境の変化、疲労や精神的ストレスの蓄積による血行障害が突発性難聴の発症に大きく関わっているということが分かってきましたが、西洋医学の分野では有効な治療法が確立されておらず、メニエール病患者さんの約70%が4年以上も発作を繰り返し苦しんでいます。
一方、東洋医学をベースとする鍼灸治療では主となる耳の症状だけに焦点を絞ってアプローチするのではなく、メニエール病が発症した原因、負荷がかかっている身体の部分も追求し治療していきます。
そして、全身の関連器官の血流改善を望めるため、今苦しんでいるめまいや難聴を改善し、再発予防ができます。
★実際に当院で鍼灸治療を受けた過去数年の治療実績を一部、ランダムにご紹介します。
■37歳女性 メニエール病初発
発症年月日:2016年1月
初診日:2016年2月
治療前検査日:2016年2月
治療中検査日:2016年2月(鍼灸治療後2週間)
備考:初診の鍼灸治療でめまいほぼ無くなる
■50歳女性 メニエール病
発症年月日:2009年11月
初診日:2009年11月
治療前検査日:2009年11月
治療中検査日:2010年1月
備考:初診の治療でめまいがグルグルからフラ
フラへ変化(めまい激しい為在宅での治療)。
■48歳女性 メニエール病
発症年月日:2013年6月
初診時:2013年8月
治療前検査表:2013年6月
治療中検査表:2013年10月
備考:めまい、難聴とも強く現れていた。
鍼灸治療2ヶ月でめまいは解消したが難聴残る。
■39歳女性 メニエール病
発症年月日:2012年5月
初診日:2012年10月15日
治療前検査日:2012年10月12日
治療中検査日:2012年1月17日
備考:発症5か月後に来院、めまいはフラフラ
程度で、難聴が主症状。
■5歳未満女性 ムンプス難聴
発症年月日:2009年7月
初診日:2009年9月
治療前検査日:2009年8月
治療中検査日:2009年12月
治療中検査日:2010年4月
■9歳女性 突発性難聴
発症年月日:2009年7月
初診日:2009年8月
治療前検査日:2009年8月
治療中検査日:2010年1月
治療中検査日:2010年4月
メニエール病治療の流れ
1.問診
まずはじめにメニエール病があらわれた発症日をお聞きすることからはじまります。患者さんによっては、突発性難聴と診断されたとか、まだ病院にいっていないなど様々です。患者さんや病院での診断を鵜呑みにするのではなく、鍼灸治療をする上で確実に病状を把握し治療にあたります。
患者さんの訴えとしては、めまいの強さや種類、難聴の程度など普段生活しているうえで苦痛になるときの状態をお聞きします。同時に病院での治療をしていた方には、どのような治療をしてきたのか、治療継続しているのか確認しておきます。
2.検査
問診の後は、客観的に患者さんの症状と一致するのか、確認、把握する検査をします。検査には、めまい症状としてのふらつきがある、眼が振るえる眼振などの検査や、音叉等を使用した聴力検査、首や肩など全身の筋肉や自律神経の緊張状態を確認し治療方針を決めます。
3.鍼灸治療
実際の治療ではメニエール病の現在の状態を確認しながら、患者さん一人一人に最適な治療を行っていきます。一般的な鍼灸治療としては、難聴の強い患者さんには耳の周囲にある「耳門」、「聴宮」、「聴会」というツボを適宜使用し、めまい、難聴の原因になっている内リンパの圧を下げ、血流改善に効果がある「天柱」、「完骨」と言ったツボも頻繁に使われます。
上の写真は、腰のくびれの高さにある「腎兪」というツボです。腎兪は、全身の血流循環を改善し、体力を回復させ、かつ、利尿効果があり、全身の余分な水分を尿として排出させてくれる効果があります。
4.電気治療
鍼灸治療の後は、血流改善と運動不足解消を兼ねて電気治療をおこないます。10分ほど、のんびり電気をかけることにより、鍼灸治療によって変化した体が馴染んできます。治療効果を持続させ、再発防止にもつながります。